賃借人の連帯保証人
2016年11月05日
こんにちは。津田です。
最近,立て続けに相談を受けた事案について。
軽い気持ちで他人の建物賃貸借の連帯保証人になったことがある人もいると思います。
でも予期せず部屋を借りている人自身(賃借人)が支払いを滞ることって結構あります。
しかも,2,3か月というレベルではなく,1年,2年とう期間滞納が続いているケースもままあります。
賃貸人の側もすぐに連帯保証人にそのことを教えてくれるといいのですが,
連帯保証人に対しては,遠慮があってか,あまり回収に熱心ではないのか,
かなり長期間滞納になった後に連帯保証人に請求することが多いようです。
特にアパートやマンションの賃貸借の場合には2年程度で自動更新となっている契約がほとんどですが,
その場合でも,更新後の賃料について連帯保証人の責任は継続します。
あまりに滞納しすぎてからの請求については,大家さんの請求が信義則に反し制限されるケースもありますが,
基本的には,かなり長期間の滞納金についても連帯保証人は責任を負うことを覚悟しなくてはなりません。
さらに,連帯保証人の責任は相続人にも承継され,
相続開始後の滞納家賃についても相続人は責任を負うことになります。
賃借人を信頼して連帯保証人となることを否定するつもりはありません。
ただ,連帯保証人としてどのような責任を負うかをよく理解してから,署名と捺印をしてください。
特に,皆さんの大切な相続人にも責任が継続していく可能性があるということはよく覚えておいて下さい。